春日大社権宮司の岡本彰天さんの著書「日本人だけが知っている 神様にほめられる生き方」によれば、商売繁盛という言葉は、そんなに古い言葉ではなく、本来は「諸国客衆商売繁盛」こそが本来の祈願文である、というのです。
商売繁盛という言葉は、当然自社の、自分の繁栄ということを意味します。しかし「諸国客衆商売繁盛」という言葉には、自分の利益だけではなく、諸国、つまりいろいろな所にいらっしゃるお客様のご商売の繁栄を祈っている姿が垣間見られます。
自分の商売繁盛を祈る前に、諸国のお客様の商売繁盛を祈る。自己と他者が一体である。自分とお客様が一体であることを深く理解しているからこそ言える言葉ですね。