「日本書記」にはこんな記述があります。ヤマタノオロチを退治した素戔嗚命が自分の身体の毛を抜いて大地にまくと、様々な木々が生じたとあります。
その中で生じた桧という木は高貴な方の住まいにせよ、との神の言葉がありました。
高貴な方とは、もちろん天皇さまであり、神さまである訳です。
神棚が木製であるばかりでなく、桧という木が使われているのは、この神話に由来しているのでしょう。この桧「ヒノキ」という言葉も「火の木」であると共に「霊(ヒと訓む)の木」と読むべきものです。
木、特にヒノキには、そのような神霊的な意味があるのです。何故なら長寿を誇る木の中で、ヒノキほどの寿命をもつ木は少ないようであります。