日本は言霊の国といわれます。言葉には霊が、魂が宿っているという意味です。言葉に霊があり、魂があるということはどういうことでしょうか?それは言葉がいきているということです。いきているということは主体的に、つまり言葉が言葉として、自から影響を与えることができるということです。普通言葉は、そのことばを発する人の意志を伝える媒体と考えられますが、言葉とは言葉そのものにかがわって、言葉そのものが発する人の意図を離れて、一人歩きするということなのです。日本語は「忌み語」(縁起の悪い言葉です。)それを使わないで、良い言葉にしていくことです。例えば果実の梨(なし)は「無し」に通ずるから「有りの実」(ありのみ)と言う。或いは「しまい」とか「終わり」は結びとかいう言葉はいいかえることです。