「論語」の学而篇に、「朋友有り、遠方より来る。亦た楽しからずや」とあります。
朋友とは遠くにあるものなのでしょうか?
以前、兄弟は一つの両親から生じた存在と書きました。しかし、友というのは、共通の親から生まれた存在ではありませんね。
別々の親から生まれた、別々の子どもたちが、「友」に成るんですね。もしかしたら、兄弟よりも深く、共に敬し、共に愛し、共に信ずる存在が、友なのでしょう。
異なる出生出自であっても、兄弟以上の存在、つまり「友」になることができる。
外国の友、異教徒の友。それは、国家や民族や宗教を超えた「信」があればこそ、友になり得るのです。
既に四海同胞主義という言葉を使いました。四海同胞は、全ての人々が同じ胞(はらから)である、兄弟姉妹であるという考え方です。