神棚マイスタ-の開運神棚講座 その98 福沢諭吉とご神体の石の話し

一万円札の主人公である福沢諭吉の自伝「福翁自伝」には、このような事が書かれている。神社の祠をありがたがって、拝んでいる人々を見て、諭吉はその祠に一体何が祀られているか不思議に思っていた。そして怖る怖る祠の扉を開けると、そこには石があるばかりであった。なんだ石かとばかりにがっくりして、いたずら心から、別の石に取り替えてしまった。ご神体ではない、別の石をありかたかって拝む人々をバカにするかのように描かれている。

たしかに福沢諭吉は近代日本の合理主義の祖かも知れぬ。しかし諭吉が、小さな祠のご神体の石を実験して、神の存在の有無を結論づけるとしたら、子供の尻理屈である。もっと世界は広いし、宇宙は無限だ。自分が生まれて来たことすらも死すべきことも、自分では証明できないのだから・・・・。